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パティシエの辻口博啓さんは、フランスの
「クープ・ド・モンド」をはじめ、
洋菓子の世界大会で4度優勝。
辻口さんがオーナーシェフをつとめる
東京・自由が丘のパティスリー「モンサンクレール」、
「自由が丘ロール屋」、
六本木ヒルズにあるショコラ専門店
「ル ショコラ ドゥ アッシュ」は、
連日行列ができる盛況ぶりです。
自分が思い描いた夢を着実に実現させ、
今後は「スイーツの世界で、パリコレクション、
ニューヨークコレクションを開きたい」と語る辻口さんに
お話を伺っていきます。
辻口さんは、ご自身のレシピを著書で詳しく紹介されていますが、
同業者においしさの秘密を盗まれ、
困るようなことはないのでしょうか?
僕は、生きている間にいろんな発想をしたいという思いがあって、
そもそもレシピ帖を持たないんですね。
その時々でおいしいと感じるものを、
常に自分の味の基本にしておきたいんです。
たとえば、レシピ通りに仕事をしている人たちは、
何かの事情でイチゴが入らなくなると困りますが、
僕の場合、旬の素材がなくなったら、
また違う素材を探せばいいと思っているので困らない。
フランス菓子をやっているから、
フランスの素材を使わなくてはいけないとも思わないし、
その時期においしいジャガイモや大根が採れれば、
それもお菓子に使えると思っているわけです。
ですから、レシピよりも常に自分の舌を信じて仕事をしています。
自分のレシピを隠さず、すべてを公表することで、
再びニュートラルな自分に戻れ、
そこから新たなものを開拓していく気持ちがまた生まれてくる。
それが自分の限界を超えていくことにもつながると思うんです。
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